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MultiX Zinnia Product SDK [modernAVR]

このソフトウェア開発キットは、主に新世代のAVRファミリ (Microchipブランド統合以降で発表されたもの) について、Arduino IDEでの開発を支援するために構成されている。 AVR-GCC/AVR-LIBC を用いて書かれた C/C++/アセンブラ プログラムを avrdude を用いて対象MCUにアップロードするまでの作業フローを提供する。

概要

  • Arduino互換APIは提供されない。
    • ごく限られた互換性は配慮されており Blinkスケッチ(標準Lチカ)はそのままビルドできる。
    • 原則として割込や計数器/計時器周辺機能を専有せず、利用者が自由に使える。
      • 協調的マルチタスク 支援ライブラリは RTC周辺機能を必要とする。
        (任意選択:明示的インクルードで有効化)
  • AVRDUDE 8.2 同梱。(0.4.3以降)
  • 超低消費電力超低速駆動対応。
    • 32768Hzの超低消費電力動作を支援。
  • 安価なプログラムライタ(書込器)の利用を想定。
    • 高度なデバッグトレース機能は提供されない。シリアルコンソールだけが使える想定。
  • makeコマンドによる高度なビルド進行は提供されない。
    • Arduino IDE自体が makeコマンドに対応していない。
    • Arduino IDEによる自動ビルド進行は提供される。
    • 大規模開発には不向き。
    • むしろMakefileを書かなくて良いから割り切れて簡単。
    • 単機能テスト、スクラッチビルド、先行検証、各種実験に好適。
  • 改良されたブートローダーの提供。(reduceAVR以外)
    • スケッチプログラムと同時に EEPROM 領域を定数初期化/アップロード可能。
    • フラッシュメモリ領域の自己消去/書換機能を支援。
      • 余っている領域を大容量不揮発メモリストレージとして活用可能。
  • 新規構築・再構築が簡単。
    • セットアップは数分で済む。公式IDEのように何GBも大量ダウンロードすることはない。
    • セミナー講習等での一斉大量導入に向く。

対応AVRアーキテクチャ

現在この SDK は複数の異なる対象アーキテクチャ向けにリポジトリを分けて提供される。

  • MultiX Zinnia Product SDK [megaAVR]
    • megaAVR-0 と tinyAVR-0/1/2 系統。(Atmelブランド世代)
  • MultiX Zinnia Product SDK [modernAVR] <--
    • (Microchipブランド世代)
    • AVR DA 系統
      • AVR32DA28 AVR64DA28 AVR128DA28
      • AVR32DA32 AVR64DA32 AVR128DA32
      • AVR32DA48 AVR64DA48 AVR128DA48
      • AVR64DA64 AVR128DA64
    • AVR DA-S 系統
      • AVR32DA28S AVR64DA28S AVR128DA28S
      • AVR32DA32S AVR64DA32S AVR128DA32S
      • AVR32DA48S AVR64DA48S AVR128DA48S
      • AVR64DA64S AVR128DA64S
    • AVR DB 系統
      • AVR32DB28 AVR64DB28 AVR128DB28
      • AVR32DB32 AVR64DB32 AVR128DB32
      • AVR32DB48 AVR64DB48 AVR128DB48
      • AVR32DB64 AVR64DB64 AVR128DB64
    • AVR DD 系統
      • AVR16DD14 AVR32DD14 AVR64DD14
      • AVR16DD20 AVR32DD20 AVR64DD20
      • AVR16DD28 AVR32DD28 AVR64DD28
      • AVR16DD32 AVR32DD32 AVR64DD32
    • AVR DU 系統
      • AVR16DD14 AVR32DD14
      • AVR16DD20 AVR32DD20
      • AVR16DD28 AVR32DD28 AVR64DD28
      • AVR16DD32 AVR32DD32 AVR64DD32
    • AVR EA 系統
      • AVR16EA28 AVR32EA28 AVR64EA28
      • AVR16EA32 AVR32EA32 AVR64EA32
      • AVR16EA48 AVR32EA48 AVR64EA48
    • AVR EB 系統
      • AVR16EB14 AVR32EB14
      • AVR16EB20 AVR32EB20
      • AVR16EB28 AVR32EB28
      • AVR16EB32 AVR32EB32
    • AVR LA 系統
      • AVR32LA14
      • AVR32LA20
      • AVR32LA28
      • AVR32LA32
    • AVR SD 系統
      • AVR32SD20
      • AVR32SD28
      • AVR32SD32
  • MultiX Zinnia Product SDK [reduceAVR]
    • 旧世代AVRのうち TPI方式に対応した系統。(Atmelブランド世代)

この分割は NVM書換プロトコルおよび/すなわちブートローダーの相互共有性による。
共通基盤の AVR-GCC/AVR-LIBC toolchain は既知の AVR 8bit 系全種に対応している。
AVR32EBxx は、AVRDUDE 8.0時点では書込不可。

対応するホストOS

  • Windows (32bit/64bit)
  • macOS (64bit) 2026年現在 Apple silicon 機種では Rosseta 2 が必要
  • Linux (主にintel系64bit)

対応する主なプログラムライタ

完成品として販売されている製品以外の、工場出荷状態ではブートローダーが書き込まれていないため何らかの書込器準備は必要。

  • UPDI4AVR-USB -- このSDKでもメンテナンスされている。PICKit4互換相当。
    • 廉価な "AVR64DU32 CURIOSITY NANO" を UPDI/TPI/PDI 対応書込器に仕立てるソフトウェア。
    • CMSIS-DAP/EDBGプロトコルによる、JTAG3UPDI/TPI/PDI 対応。
    • 高速CDC/VCPシリアル通信機能付。
    • UPDI/TPI の HV書込 対応可。(要外部回路)
  • UPDI4AVR -- このSDKでもメンテナンスされている。USBシリアル接続。JTAG2UPDI上位互換。
    • HV書込 とUSB-USARTパススルーに対応可。(要外部回路)
    • ゼロからこれを自作する場合は 卵と鶏 の関係になるため注意。
  • SerialUPDI -- 一般のUSB-UARTと簡易な回路による高速書込環境。
    • 準備にはいくらかの部品と配線準備が必要だが難易度は低い。HV書込は望めない。
    • 対象MCUの UART通信とは回路が排他で外部切替が必要。(自動切替は要外付制御回路)
  • PICkit4 -- 公式のプログラム書込装置兼 デバッグトレース 装置。
    • 使用開始前に MPLAB X によるFWアップデートが要求される。購入状態での対応範囲不明。
    • フルスペックの公式開発環境が別途必須なのでエンドユーザーのPC環境によっては難がある。
      Arduino IDEの動作スペックより数倍大きなディスク空容量やハードウェア性能とIDE操作習熟が必要。
  • JTAG2UPDI(Clone)
    • Arduino UNO やその派生バリアント製品を無改造で UPDI対応プログラムライターに転換するファームウェア。
    • リンク先の "Clone" バリアントは、AVR_DA/DB/DDと、AVR_DU/EA/EB に暫定対応する。(UPDI4AVR からのバックポート)
  • プログラムライタ内蔵完成市販品 -- これらはブートローダー書込不要。(あるいは対応不可)
    • Microchip Curiosity Nano Series の一部 -- AVR Dx + nEDBG

導入方法

  • Arduino IDE の「環境設定」「追加のボードマネージャーのURL」に以下のリンクを追加
  • 「ボードマネージャー」ダイアログパネルを開き、検索欄に "multix" と入力
  • 目的のアーキテクチャを選択して「インストール」
    megaAVR modernAVR reduceAVR

Developer Preview

ボード選択メニュー

SDK種別と対象ブートローダー使用の有無をここで選ぶ。

  • MultiX Zinnia Product SDK [megaAVR]
  • MultiX Zinnia Product SDK [modernAVR] <--
    • AVR DB with Bootloader
    • AVR DA with Bootloader
    • AVR DD with Bootloader
    • AVR DU with Bootloader
    • AVR EA with Bootloader
    • AVR EB with Bootloader
    • AVR LA with Bootloader
    • (separator)
    • AVR DU with USB Bootloader -- AVR_DU専用で euboot を使用
    • (separator) 以下ブートローダーなし
    • AVR DB w/o Bootloader
    • AVR DA w/o Bootloader
    • AVR DD w/o Bootloader
    • AVR DU w/o Bootloader
    • AVR EA w/o Bootloader
    • AVR EB w/o Bootloader
    • AVR LA w/o Bootloader
    • AVR SD w/o Bootloader
  • MultiX Zinnia Product SDK [reduceAVR]

ボード選択サブメニュー

Arduino IDE でこのSDKを選択すると、 サブメニューでは以下のオプションが選択可能となる;

FUSE設定の変更は 書換器使用時に反映。ブートローダー書込時は変更不能。

  • Variant -- 具体的な製品型番を選択。(必須)
    • 外囲器ピン数+型番+フラッシュメモリ量+SRAM量別になっている。
    • 14pin品種選択時は、Bootloader および Console and LED 選択肢に制限があることに注意。
  • Clock(Dx) -- AVR_DA/DB/DD/DU用の主装置動作基準周波数選択(F_CPUマクロ初期値) -- 既定値は定格内最高速度
    • F_CPUマクロを参照しないプログラムでは効果なし
    • FUSE無関係に常時どれでも変更可能
    • 高周波内蔵発振器による 24MHz〜1MHz
    • 高周波内蔵発振器のオーバークロック 32MHz、28MHz(実験的:定格外)
    • 超低消費電力発振器による 32.768kHz (OSC-ULP)
  • Clock(Ex/Lx) -- AVR_Ex/Lx専用の主装置動作基準周波数選択(F_CPUマクロ初期値) -- 既定値は定格内最高速度
    • F_CPUマクロを参照しないプログラムでは効果なし
    • 20MHz系列と16Mhz系列は FUSE書込依存で排他選択
    • 高周波内蔵発振器による 20MHz/10MHz/5MHz -- 20MHz系列用
    • 高周波内蔵発振器による 16MHz/8MHz/4MHz/1MHz -- 16MHz系列用
    • 高周波内蔵発振器による 2MHz -- FUSE設定非依存
    • 超低消費電力発振器による 32.768kHz (OSC-ULP) -- FUSE設定非依存
  • Clock(Sx) -- AVR_Sx専用の主装置動作基準周波数選択(F_CPUマクロ初期値) -- 既定値は定格内最高速度
    • F_CPUマクロを参照しないプログラムでは効果なし
    • FUSE無関係に常時どれでも変更可能
    • 高周波内蔵発振器による 20MHz/10MHz/5MHz/2MHz -- 20MHz系列用
  • BOD Mode -- Brown Out Detect(FUSE設定)非表示
    • BOD Disabled -- 無効 -- 既定値
    • BOD Enabled -- 有効
    • BOD Sampled -- 各個別データシート参照のこと
    • BOD Enabled hold wakeup -- 各個別データシート参照のこと
  • BOD Level -- BOD監視電圧レベル(FUSE設定))非表示
    • 1.90V or 1.75V -- 既定値
    • 2.45V or 1.90V
    • 2.70V or 2.60V
    • 2.85V or 4.30V
  • FUSE PF6 -- リセット端子用途変更(FUSE設定)
    • PF6 pin=Reset -- 既定値
    • PF6 pin=GPIO -- 各個別データシート参照のこと
  • FUSE UPDI -- AVR_DD/DU/EA/EBの UPDIピン用途変更(FUSE設定))非表示
    • 原則、既定値からの変更禁止(復元にはHV対応書換器が必須)
    • 各個別データシート参照のこと
  • EEPROM -- EEPROM保護フラグ(FUSE設定)
    • Save guard "Retained" -- チップ消去時保護
    • Save guard "Erase" -- チップ消去時一括初期化
    • Upload ".eep" file -- ブートローダー/書込器でのEEPROMファイル書換有効
  • BOOTROW -- BOOTROWの扱い:DU/EB/LAシリーズのみ
    • Save guard "Retained" -- 何もしない(既定値)
    • Save guard "Erase" -- チップ消去時一括初期化
    • Upload ".brow" file -- ブートローダー/書込器でのBOOTROWファイル書換有効
  • USERROW -- USERROWの扱い
    • Save guard "Retained" -- 何もしない
    • Upload ".urow" file -- ブートローダー/書込器でのUSEROWファイル書換有効
  • FUSE define -- FUSE全体の扱い w/o bootloader のみ
    • Specify in the MENU -- メニュー設定に従う
    • Upload ".fuse" file (DANGER) -- FUSEファイルでの書換有効:危険な操作
  • Build Option -- DEBUGマクロ有無(任意選択)
    • Build Release -- 既定値(NDEBUG設定)
    • Build DEBUG=1
    • Build DEBUG=2
  • Build API -- API拡張(任意選択)
    • Macro API Enable -- 既定値
    • Macro API Enable without startup -- 割込テーブルとLIBC初期設定スタートアップ無効
    • Macro API Disable -- 無効
      • Arduino互換APIの導入は要外部支援(本SDKサポート外)
    • Standard Library All Disable
      • フルアセンブラ記述/純粋C言語環境(LIBC無効)
  • Build "printf" -- LIBC printf拡張(任意選択)
    • default -- 浮動小数点フォーマット出力不可
    • Float Support -- 浮動小数点フォーマット出力対応
  • Console and LED -- (任意選択:w/o Bootloader 選択時に表示)
    • 選択肢は系統選択に依存
  • Console -- コンソール既定速度(CONSOLE_BAUDマクロ初期値)任意選択
    • CONSOLE_BAUDマクロを参照しないスケッチプログラムには効果なし
    • 9600 bps -- 標準
    • 38400 bps
    • 57600 bps
    • 115200 bps
    • 230400 bps
    • 1000000 bps
    • 2400 bps -- OSC-LUP対応
  • Bootloader -- ブートローダー選択
    • 選択肢は系統選択に依存
    • w/o Bootloader 選択時は変更不可 )非表示
  • シリアルポート選択
    • 環境依存
  • 書込装置選択
    • UPDI4AVR-USB
    • SerialUPDI over UART
    • PICkit4 over USB (UPDI) -- ファームウェア更新が必要
    • Curiosity Nano (nEDBG: ATSAMD21E18)
    • JTAG2UPDI over UART (NVM Enhanced) -- リンク先の "Clone" バリアントは AVR_DD/DU/EA/EB も対応
    • dryrun (Emulates programming without a programmer) -- 実際には何もしないダミーの書込器で、各種設定の論理的妥当性を検証するのに使用する

FUSE UPDI -> UPDI (default) 選択以外に書換えた場合の復元は HV対応書込器が必須。
FUSE EEPROM -> "Erase" and "Replace" 選択は、対応するブートローダーか書込器使用時のみ可。
Build API -> Standard Library All Disable 選択は、一切の既定コンパイル前提を除去する。

プログラム書込

ブートローダーでのスケッチ書込 Ctrl+U ⌘+U

ボードメニューでブートローダー有を選んだ場合はこのモードが標準。 書込器は不要。MCUの UART経由でスケッチを書き込む。 FUSEを書き換えることは出来ない。 Arduino IDE のシリアルコンソールを閉じる必要はない。

以下のサブメニュー設定は必須;

  • Bootloader
  • シリアルポート選択

EEPROM対応ブートローダーを使用しているならば以下の選択も可能。

  • EEPROM -> Upload ".eep" file
  • BOOTROW -> Upload ".brow" file(DU/EBシリーズのみ)
  • USERROW -> Upload ".urow" file

tinyAVR/megaAVR系統では Clock 選択と現在の真のFUSE設定が一致していないと UARTが正しく動作しない。 FUSE現在値が不明な場合は 2MHz を選択するとよい。

書込器でのブートローダー付スケッチ書込 Ctrl+Shift+U ⌘+Shift+U

ボードメニューでブートローダー有を選んでおり、かつ書込器も併用している場合に有効。 FUSEも同時に更新される。 Arduino IDE のシリアルコンソールを閉じる必要はない。 スケッチとブートローダー導入を一括で行える。

以下のサブメニュー設定が必須;

  • Bootloader
  • シリアルポート選択(over UART 書込器の場合)
  • 書込装置選択
  • すべてのFUSE関連

EEPROM対応書込器を使用しているなら以下も選択可能。

  • EEPROM -> Upload ".eep" file
  • BOOTROW -> Upload ".brow" file(DU/EBシリーズのみ)
  • USERROW -> Upload ".urow" file

tinyAVR/megaAVR系統では任意の Clock 選択が有効となる。

書込器でのブートローダー無スケッチ書込 Ctrl+U ⌘+U

ボードメニューでブートローダー無を選んだ場合はこのモード。 FUSEも同時に更新される。 Arduino IDE のシリアルコンソールを閉じる必要はない。

以下のサブメニュー設定が必須;

  • シリアルポート選択(over UART 書込器の場合)
  • 書込装置選択
  • すべてのFUSE関連

EEPROM対応書込器を使用しているなら以下も選択可能。

  • EEPROM -> Upload ".eep" file
  • BOOTROW -> Upload ".brow" file(DU/EBシリーズのみ)
  • USERROW -> Upload ".urow" file
  • FUSE define -> Upload ".fuse" file (DANGER)

tinyAVR/megaAVR系統では任意の Clock 選択が有効となる。

書込器でのブートローダー単独書込

IDEメニューで選択

ボードメニューでブートローダー有を選んでおり、かつ書込器も併用している場合に有効。 FUSEも同時に更新される。 Arduino IDE のシリアルコンソールは 閉じていなければならない。 ブートローダー無の設定でこれを行うとチップ消去が為される。

以下のサブメニュー設定が必須;

  • Bootloader
  • シリアルポート選択(over UART 書込器の場合)
  • 書込装置選択
  • すべてのFUSE関連

tinyAVR / megaAVR系統では任意の Clock 選択が有効となる。 FUSE変更以後は 20MHz / 16MHz 各系統内の選択のみが FUSE変更なしで可能となる。

ビルド出力確認 Ctrl+Alt+S ⌘+Alt+S

(書込み可能な場合の)スケッチフォルダに、 スケッチがビルドされた HEX ファイル、 ブートローダーも一体に結合された HEX ファイル、 逆アセンブルコードリスト、 EEPROM 初期化用 HEX ファイル BOOTROW 初期化用 HEX ファイル USERROW 初期化用 HEX ファイル FUSE 初期化用 HEX ファイル(スケッチ内で設定内容を記述した場合) が出力される。

スケッチがビルドエラーになる場合は何も出力されない。
スケッチが SDKサンプル直接の場合は(パスが書込禁止なので)出力されない。

ブートローダー

STK500 version 1 プロトコルに基づく Arduino互換ブートローダーを同梱している。 代表的な UART と LED の組み合わせについてはビルド済のバイナリが用意されている。

ブートローダーバイナリのリビルドは、makeコマンド(OS依存)が別途用意できれば本 SDKのみで行える。
0.2.9から独自のファームウェアコードに変更された。

AVR_DU 系統用にはさらに、[euboot (EDBG USB bootloaders) for AVR-DU series] が用意されている。 これは USB-HID/CMSIS-DAP/EDBG プロトコルを介して AVRDUDE 8.0 からは jtag3updi として認識される。 詳細はリンク先を参照のこと。

その他注意事項

以下に上げる完成販売品は本来、それぞれ既定の開発環境がありこの SDK が本来対応すべき範疇のものではないが、搭載された MCU は対応範囲内なので以下のようにすれば使用可能である。

Microchip Curiosity Nano AVR128DB48

この製品使用時のメニュー選択は次のようにしなければならない;

  • ボードメニュー -> MultiX Zinnia SDK [modernAVR] -> AVR DB w/o Bootloader 必須
  • Variant -> 48pin AVR128DB48 (128KiB+16KiB) 必須
  • Console and LED -> UART3 TX:PB0 RX:PB1 LED=PB3 (AVR128DB48 Curiosity Nano) 必須
  • 書込装置選択 -> Curiosity Nano (nEDBG: ATSAMD21E18) 必須

その他の同種製品も同様に、適切なオプションの手動選択が必要。

AVR_EA 系統の制約

  • FUSE_SYSCFG0.CRCSRC を既定値の NOCRC 値以外に変更してはならない。初期ロット(B1)は回路の不具合により正常な動作をしない。この不具合は二次生産ロット(B2)以降で解消されている。

AVR_EB 系統の制約

  • 初期ロット(A0)は、LOCK.KEY または FUSE.PDICFG を既定値以外に変更すると、以後の UPDI NVMPROG 制御再獲得が(HV制御と無関係に)全面的に困難または不可能となる。これは公開データシートの記述と異なる挙動である。
  • FUSE_SYSCFG0.CRCSRC を既定値の NOCRC 以外に変更してはならない。初期ロット(A0)は回路の不具合により正常な動作をしない。

AVR_DU 系統の制約

  • AVR64DU28/32 の 初期ロット(A3)は、CPU主クロックを 20MHz以下にしないと動作が保証されないエラッタがある。

AVR DU with USB Bootloader 選択時の挙動

このモードでは実験的な自動リセット付きスケッチアップロードが実装されている。(Arduino Leonard/Pro Micro/Every Nano と同様の挙動)
これが Ctrl+U または ⌘+U で機能するには次の条件を満たしていなければならない。

  • euboot@3.72.49+がアップロードされている。(Ctrl+Shift+U または ⌘+Shift+U で更新)
  • シリアルポートメニュー設定でSeriaUSBを示すデバイスポートを指定している。
  • スケッチで <SerialUSB.h> が正常に通信状態であり、暴走も切断もされていない。
    • つまりそれを使用していない Blink のようなスケッチに対しては、自動リセットは機能しない。

また以下のマクロや内部状態が、他と異なる設定になる。

  • Serial -> SerialUSB -- 通常はSerial0A
  • SerialUSB -> SerialUSB0 -- 通常は未定義
  • ENABLE_USBLOADER -> 定義済 -- 通常は未定義
  • (DEBUGが定義済の場合)SerialDBG -> Serial1C等 -- 通常は未定義
  • (ENABLE_MACRO_APIが定義済の場合)<SerialUSB.h>がインクルードされる。-- 通常は読み込まれない

原則として、スケッチ中の規定のSerialが、UARTクラスインスタンスではなくSerialUSBクラスインスタンスを指すようになる。

Curiosity Nano AVR64DU32 の場合、デバッグポート側が SerialDBG==Serial1C(UART)で、Consoleメニューで示したCONSOLE_BAUDで初期化される。ターゲットボード側はSerial==SerialUSB0となり、シリアルコンソール下部のドロップダウンメニューで選んだボーレートが直ちに反映される。

Tip

1200bpsは除く。これを指定すると MPUリセットが発生し、eubootが起動してスケッチアップロード待機状態になる。

更新履歴

  • 0.4.4 (26/08/05)

    • AVR32SD14/20/28/32 に対応
    • AVR-DU/SD の選択可能F_CPUを一部制限
    • Microchip.AVR8-atpack を20260522 に更新
  • 0.4.3 (26/07/30)

    • AVR32LA14/20/28/32 に対応
    • AVRDUDEを8.2-avrdudeに更新
    • メニューからBODとUPDI関係を非表示に変更(.fuseファイルでの設定を推奨)
    • カスタムリンカスクリプトをvariantsへ移動
  • 0.4.2 (26/07/12)

    • MacroMicroAPI_coreMacroMicroAPI_lib の更新に追従
  • 0.4.1 (26/07/09)

    • euboot@3.72.49アップデート
    • AVR DU with USB Bootloader で実験的な自動リセット付きスケッチアップロードに対応(Arduino Leonard/Pro Micro/Every Nano と同様の挙動)
  • 0.4.0 (26/07/05)

    • toolchainをavr8-gcc/7.3.0-avr8-gnu-toolchainに変更
    • atpack を tools アーカイブに分離変更
      • Microchip社の公開版はそのままでは Arduino IDEで扱えないため、https://askn37.github.io/から修正版を取得する
      • 現時点では AVR_Lx/Sx ファミリには対応していない。特に AVR_Sx用の gcc/dev パッケージは準備されていない。(XC8が必要)
    • AVRDUDEを8.1-avrdudeに変更
      • avrdudesの公開版を直接利用する
      • Apple社のライセンス制限に基づき、Apple Silicon 用 amr64-darwin 版は存在せず、Rosetta 2 トランスレータを使用する。必要なら MacPorts や Homebrew から入手した実行ファイルと手動で置換する必要がある。
    • リンカスクリプトを gcc15 準拠に更新
    • bootloadersの修正と hexファイルの増備、binファイル配布廃止
      • 計6種類の Curiocity Nano にも対応する
  • 0.3.0 (24/11/06)

    • AVRDUDEを8.0-arduino.1に更新
    • toolchainを7.3.0-avr8-gnu-toolchain-241029に更新
  • 0.2.14 (24/06/27)

    • 各ファイルの MITライセンスリンク対応
    • libraries から、TPI4AVR, UPDI4AVR submodule を除去(非標準化)
    • AVR-DU系列専用 USB周辺機能に暫定対応
      • <SerialUSB.h> 基本的な USB-SERIAL通信クラス
      • <USB/USB_CDC.h> 上記の下位実装(USB-CDC)
    • EEPROM(.eep)、BOOTROW(.brow)、USERROW(.urow)、FUSE(.fuse) ファイルメニューを追加
  • 0.2.13 (24/05/12)

    • 7.3.0-avr8-gnu-toolchain-240510に更新。
      • AVR16DU14/20/28/32AVR32DU14/20/28/32 対応を追加。

    これ以下は公開終了

許諾

各構成要素はそれぞれ異なる配布ライセンスに属する。条件はそれぞれの規約に従う。

  • BSD License
    • avr-libc
  • GNU General Public License v2.0
    • avr-gcc
    • avrdude
  • MIT License
    • other original document and code

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BlueSky Social: @multix.jp
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