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7. Lean Startupとは、最近生まれた起業のやり方で、非常に効率的

Lean Startups (「リーン・スタートアップ」エリック・リース著、日経BP社刊)は2011年にEric Riesによって提唱された新規事業開発の新しいやり方である。

構築・計測・学習 (idea-Build-product-Measure-data-Learn)のフィードバックループを通じて、重要な仮説に基づく最低限の商品(サービス)を作る (これをMVP; Minimum Viable Productという)。MVPを実際の想定顧客に使ってもらい、改善していく。うまくいかない場合は、その事業をやめることも。顧客からの反応で、まったく違う商品・サービスを始めることもある (これをPivotという)。

今までの新商品開発と何が変わったのかといえば、3つあると言われている。

まず、商品開発費用と期間が著しく小さくなったこと。 市場の反応を得るためのコストと期間が著しく小さくなったこと。 成功した時の市場規模や収益性が著しく高くなったこと。

商品開発は、MVPを作るだけで良いので、つまりα版やβ版 (つまり未完成な未熟な商品・サービス)を作るだけで良いので、商品の品質や完成度は高くない。ITつまりソフトウェアなので、工場や部品調達や組み立てや包装や説明書などがいらない。従来はサーバーを大量に準備しないと顧客のニーズに応えられなかったので、初期費用が高かったが、2006年からAmazon.comのCloudサービスが始まり、必要なサーバーだけを手当てするだけで、十分なサービスが実現できるようになり、大きな資金は必要なくなった。数100分の1の必要資金で始められると言われている。

MVPはプロトタイプの商品であり、本来なら、顧客が使用する(購入する)レベルにはないが、FaceBookやiPhoneアプリの形で、顧客が試しに使ってくれる。さらに、使った感想や満足度を無料でフィードバックしてくれる。従来の巨額の宣伝費 (TV、雑誌、新聞、チラシなど)は必要ないだけでなく、販売チャネル (小売店にどう扱ってもらうかや自分の店舗)もいらない。想定顧客の本当のニーズも開発の途上で、確認し、修正できる。シリコンバレーには新しい商品・サービスを真っ先に使ってみようという人が非常に多い。また、良いものは、口コミで友人にどんどん推薦してくれる。使っている人がどんどん増えてくる商品・サービスは、大当たりする可能性が高く、それが開発者が日々数字で確認できる。

パソコンやスマートフォンのユーザー数は非常に大きく、優れた商品・サービスは1社しか生き残れないものが多く、成功すると非常に大きな市場を取れる。このことで、Angel InvestorやVenture Capitalにとって、高収益を期待できる可能性があり、Startupha 資金調達も簡単にできる。そもそもIT、ソフトウェアは、複製コストがほぼ0であり、多数の顧客になっても、コストはそれほど増えない。非常に高収益になる。

少し横道にそれるが、Amazon.comとeBayのビジネスモデルを使って、高収益事業の構造を説明しよう。

Amazon.comは、Internetを活用した小売業である。書籍で説明すると、本のData Base を使って、一般消費者に本を買ってもらう。出版社から本を仕入れて、物流倉庫に保管し、梱包して、配送会社に配送してもらう。Amazon.comの競争優位性はたくさんあるが、その大部分はITである。しかし、物理的に本を仕入れ、保管し、梱包し、配送しないといけないので、利益率は非常に低い。営業利益率で数%である。

一方、eBayは、中古品の売買を行うMarket Place (市場)である。Internetを活用して、売り手に非常に多くの中古品を出品してもらう。買い手は、注文をせり (Bit)して、競り落とす。中古品は売り手が、買い手に商談成立後に、梱包して送る。現金の授受も売り手と買い手が行う。eBayの競争優位性もたくさんあるが、その大部分はITである。しかし、IT以外にはほとんどコストがかからない。したがって、No.1になってからの収益性は非常に高い。営業利益率は30%以上は簡単に実現する。

Lean Startupに戻ると、つまり、始めるには小さな資金で十分で、しかも少人数で始めるものを選ぶので、必要資金は非常に小さいが、市場に受けいられるかは、簡単に数字で確認できるため、他社も商品・サービスの可能性や収益性が確認しやすく、拡大期には必要資金も集めやすい。資金を提供したものも起業したものも、大当たりすると非常に大きな収益になるので、優秀な人が起業しようと集まってくる。

これが、Lean Startupによって起きている現象である。

これが、2006年くらいからシリコンバレーで起き始めている。 したがって、起業のハードルは著しく下がり、成功した時の期待値も大きくなり、成功までの期間も短くなってるので、シリコンバレーは起業がどんどん増えていた。

起業はどんどん増えるものの、Venture Capitalは通常Series Aから投資するので、SeedやStartupのStageでは、Angelが主な資金提供者であるが、Angelは、知り合いに少額投資をするアマチュアAngelが多く、資金調達に苦しんでいる。Super Angelが出て来ているが、それ以上の起業があり、資金は簡単には集まらない。また、現在では、Venture CapitalもSeed Stageに積極的に投資しているものもあるが、やはり、選別は厳しい。

また、起業する人も、初めて起業する人は、事業計画やDECKと呼ばれる自社の魅力を記述したプレゼン資料をうまく作れない。もちろん、資金調達の人脈はないし、Mentorのように無料でアドバイスしてくれる知り合いもいない。したがって、起業はするが、なかなか成功までたどり着けないということになる。